気づいて、調べて、考えて。新シリーズ【生きもの観察日記 in 石垣島】そっくりさんの謎に迫る!

カラッと晴れた日が続いております石垣島です。時おりのスコール、むせ返るほどの暑さ、もう完全に夏ですね。
先日から35歳以上を対象に、新型コロナウィルスのワクチン集団接種も進んでおります。僕が打てるのも、もうそろそろか。副反応、大丈夫かな?念のため、翌日は休みにしておこうと思います(>_<)💦

コクハンアラの幼魚 (無毒)

さてさて、本日より新シリーズ「生きもの観察日記」勝手にスタートです笑
今回取り上げるのは、写真のこの子。シマキンチャクフグ?ノコギリハギ?いえいえ、「コクハンアラの幼魚」です。大きさ3㎝ほど、ここまで小さい子は初見です。ガイド中に見かけ大興奮!後日機会があったので撮らせていただきました。15㎝くらいの個体は以前から見ていて、図鑑での知識からフグ毒を持つシマキンチャクフグに似せている?という事は知っていたのですが。正直「いや無理あるでしょ💦笑」なんて思ってしまっていました(;・∀・) がしかし、このサイズの子に出会って考えを改めましたね。図鑑を再度みますと「小さな幼魚は、危険を感じると尾鰭を丸めながら逃げ、これもシマキンチャクフグをまねた行動と思われる。擬態が姿だけではなく、行動にまでおよんでいるのは興味深い。」との記述も。「確かに―!カメラで追ってたら、尾ヒレ丸めてピコピコ逃げてたー!!」と、さらに大興奮!(*’ω’*)笑 伝わるかなぁ?伝わって欲しいなぁ!

シマキンチャクフグの幼魚 (有毒)

ちなみに擬態のモデルとなっている「シマキンチャクフグ」はこちら。同じくらいのサイズの個体です。はー、可愛い、。やっぱり幼魚は堪らんです(*´ω`)💕

ノコギリハギの幼魚 (無毒)

他のそっくりさんとして有名な「ノコギリハギ」もご紹介しますね。こちらの擬態の方が、クオリティが高いかな?擬態元との見分け方は、背ビレと尻ビレの形です。これはご存知の方も多いですかね(‘ω’)ノ あぁ、この子もキュートだなぁ💕 幼魚愛が爆発しそうなので、自嘲しますね(笑)

良い機会なので、「擬態」について改めて調べてみました!お世話になったサイトは、こちら
擬態といっても様々で、狩猟のためのものや、単純に身を隠すためのもの、危ないから近づくなと警戒させるものなどなど、新たな学びが多くありました!詳しくは上記サイトをご覧くださいね↑

では今回の例はというと、有毒な種に似せることで身を守る「ベイツ型擬態」とみられます。
調べてみて興味深かったのは、この擬態を用いる種にかかる制限のこと。それは「似せている種より、個体数が少なくないといけない」という縛りです。そう言われてみれば、水中で一番よく見かけるのは有毒な「シマキンチャクフグ」のような気がします。いやはや、自然界はよくできているものですね。

エビを捕食する コクハンアラの幼魚

姿が似ているとはいえ、れっきとしたハタの仲間。撮影中、ライトで照らされたエビを丸呑みするシーンも!口から触覚が出てますね💦(エビさん、ごめんなさい😢)同じくらいのサイズの子が数匹みられましたので、小さい頃はこのような洞窟で過ごすのでしょうかね?今後は注視してみようと思います。

それにしても泳ぎ方まで真似るとは、一体どうなっているんでしょう?(遺伝情報に刻まれてる?練習とかするの?まさか真似するために観察なんてしないよね?そもそも鏡のない水中で擬態元って分かるの?)考え出すとキリがありませんね。これだから自然って面白いです(*’ω’*)

以上!勝手に新シリーズ「生きもの観察日記」でした!(笑) 今後も勉強のため、不定期で続けていきますね。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

石垣島北部の海と、お待ちしています。
ダイビングサービス 鱗 代表:林 拓弥