プラスチックについて勉強してみる Vol.3 リサイクルで問題解決?

本日は二十四節気の「立春」。皆さんは「節分」が「立春」の前日で、必ずしも2月3日ではない事をご存知だったでしょうか?僕は昨日知りました(^_^;)💦
そんな「立春」なんですが、石垣島は今日から少し気温が下がりまして、まだ春らしくはなってくれない様子。どんより曇って、雨も降って、洗濯物も乾かなくて、、、。スカッと気持ちが晴れにくいお天気ですが、負けないように元気を出して、ブログ更新していきまーす!

前々回から続いています、「プラスチックについて勉強してみる」シリーズ。Vol.3の今回は「リサイクル」について書いていきますね。

2020年における日本でのプラスチックゴミの総排出量は822万トンで、その内の86%が「リサイクル」されています。リサイクルの手法は、溶かして再成形する「マテリアルリサイクル」(21%)・燃やして熱エネルギーとして回収する「サーマルリサイクル(熱回収)」(62%)・化学分解してガスや油や原料などとして再利用する「ケミカルリサイクル」(3%)の3通り。とても高い割合で再利用されているように感じますが、数字だけからは見えてこない問題点がいくつか指摘されています。

「サーマルリサイクル(熱回収)」は最も大きい比率を占めていますが、言ってしまえば燃やしてしまうだけ。日本以外では、そもそも「リサイクル」として定義していない国もあります。
「マテリアルリサイクル」では再利用するたびに強度や透明度が下がり、新品と同質の製品を持続的に生産することはできません。また統計データの一部には他国(主に発展途上国)への輸出も含まれ、輸出先では処理仕切れずに埋められたり、放置され自然環境に流出したりしている現状も存在します。
「ケミカルリサイクル」においてはコストが未だ高く、原油価格の高騰を考慮しても新たに製品を作るよりも高くついてしまいます。

世界全体で考えるとさらに問題は深刻になります。主要なプラスチック輸入国であった中国は、国内の環境汚染等を理由に2017年から輸入規制を実施。その後プラスチックは東南アジアへと輸出されるようになりましたが、不適切な処理によって環境汚染を引き起こしていると指摘されました。この解決策として、バーゼル条約第14回締約国会議(COP14)において、「プラスチックの廃棄物を新たに条約の規制対象に追加する条約附属書改正」が決議され、昨年の1月より施行されています。「行き場を失ったプラスチックをどうするのか」、これまで輸出してきた国々にとっては頭の痛い問題です。2018年6月に発表された国連環境計画(UNEP)の報告書「シングルユースプラスチック」によると、日本人1人当たりのプラスチック容器包装廃棄量は、アメリカに次いで世界第2位となっており、決して他人事にできることではありません。
また2019年の調査によると生産されたプラスチック4億トンのうち、リサイクルされたのはわずか9%。こうした背景から、「リサイクルは解決策ではない。そもそもの生産量/使用量を減らす必要がある。」として、世界の大手企業(コカ•コーラなど4社)に対し、使い捨てのゴミを出さない販売を求める働きかけを続けている団体もあります。

さてさて。資料を読んで、ブログを書いてと、そろそろ目がチカチカして参りました。綺麗な海の写真で癒されましょうね笑 今回もここまで読んでいただき、ありがとうございます!m(_ _)m 次回で本シリーズは、一旦終了になるかと思います。なんとはなしに始めた連載ですが、思わぬ大作になってしまいましたね💦もう少し、お付き合いくださいませ٩( ‘ω’ )و 以上、本日のブログでした!!

参考にしたサイトはこちらです↓
・環境省 – プラスチックを取り巻く国内外の状況
・一般社団法人プラスチック循環利用協会 各種パンフレット
・廃棄物学会誌 Vol.16 No.5 pp.243-252 2005
 【特集:廃プラスチックのリサイクル】循環型社会から廃プラスチック問題を考える 森口祐一

・GREENPEACE 【国際キャンペーン】使い捨てプラスチック問題解決へ力を発揮してほしい4社へお願いです
・GREENPEACE ゼロから分かるプラスチック問題と海洋汚染

これまでの記事はこちら↓
プラスチックについて勉強してみる Vol.1 そもそもプラスチックとは?
プラスチックについて勉強してみる Vol.2 海洋プラスチック問題とは?

石垣島北部の海と、お待ちしています。
ダイビングサービス 鱗 代表:林 拓弥