気づいて、調べて、考えて。【生き物観察日記 in 石垣島】過ぎたるは猶及ばざるが如し。
6月も最終日ですね。梅雨が明けてからめっきり夏らしくなりました石垣島です。海水温も29℃台まで上がってきまして、水中が快適で仕方がありません٩(๑❛ᴗ❛๑)۶✨
水温が上がってくると心配になるのが、サンゴの白化現象🔼。2016年の大規模白化現象では、八重山諸島に位置する日本最大のサンゴ礁海域「石西礁湖」のサンゴの90%が白化し、その多くが死滅してしまったとされています。
それから6年、サンゴ達はすくすくと成長を続け、今ではこんな景色が見られるようになりました。本当に自然の力強さには驚かされます٩( ‘ω’ )و
さて、タイトルに書きました「過ぎたるは猶及ばざるが如し」。何事もほどほどが良い。という意味の言葉ですが、サンゴを取り巻く環境でも同じことが言える場面があります。
サンゴ礁を形成するハードコーラルのほとんどは、褐虫藻などの藻類と共生し、共生藻が光合成してつくった栄養を分けてもらって生きています。そのためサンゴが元気でいるためには、共生藻に太陽光が当たることが重要となっています。実際、サンゴの生息数は太陽が沢山当たるところの方が多いです。
しかし大潮の干潮時に干上がってしまうほどの浅い場所では、太陽光が強烈過ぎてサンゴに悪影響を及ぼしてしまいます。つい先日撮影した、浅場のサンゴがこちら🔼。強烈な紫外線と温められた海水によって白化してしまったサンゴたちです。
高水温にさらされると、普段栄養を作ってくれる共生藻が「活性酸素」を生み出してしまうそうです。「活性酸素」といえば「癌」の原因とも言われているものです。サンゴにとっても有害な物質のようで、たまらず発生源の共生藻を放出し、白化してしまいます。このままだと栄養不足になってしまうのですが、サンゴにとっても苦肉の策なんでしょうね。
以上、本日のブログ「生き物観察日記」でした!
今後も海の中で出会った事柄について、こんな風に書いていきますので、良ければお付き合いください(^o^) これまでの記事はこちらへどうぞ ➡ 【生きもの観察日記】
石垣島北部の海と、お待ちしています。
ダイビングサービス 鱗 代表:林 拓弥